城山公園トコロジストの会活動日誌

11月の観察会 ~巣箱かけ~ 11月22日(土)

今回の活動テーマは巣箱作り。

市報と口コミで40人の参加者が集まり、合計15個の巣箱が完成しました。そのうち7個は参加者が自宅に持ち帰ってかけることになり、8個はこちらでお預かりし、後日城山公園とその周りにかけることになりました。

今回のイベントでは、冒頭で巣箱と生物多様性というテーマで30分くらいのお話をしています。その中で航空写真の映像を見ながら市内に残っている大小様々な大きさの森を確認し、普段歩いている森をマクロな視点で眺め直してみました。普段歩いている森もあり、今は宅地開発によって消えてしまった森もあります。森には、面積の大きい森もあれば小さな森もあり、老齢な木が育っている森もあれば、未熟な森もありますが、巣箱は樹洞が少ない未熟な森にこそかけてみよう、というお話しでしめくくりました。

12月の観察会 ~記と仲良くなろう 樹たくアート~

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今月の城山観察会は、セイブジャパンの最終回ということで、ゲストに山田陽治さんをお招きしました。山田陽治さんといえば、昨年までEテレの「モリゾーキッコロ 森で遊ぼうよ!」のレギュラーとして活躍していました。参加者は、午前の部、午後の部合わせて35名。

 

開会のあいさつを終えて、山田君が参加者の前に登場したとたん、子どもたちの目は山田君に釘づけ。何とも言えない愛嬌で一瞬にして子供たちを虜にしてしまいます。さすが、すごい存在感。

この日は、「木と仲良くなろう」というテーマで、樹皮の模様を和紙に写し取る樹拓アートを楽しみました。
手順としては、以下のような工程でした。
 ①和紙を樹皮に張り付ける。
 ②霧吹きで水を吹きかけ、布で髪を抑え、樹皮の型どりをする。
 ③生乾きの紙の上からインクで模様を写し取る。
 ④部屋へ持ち帰り、作品に仕上げる。

 

自分でもやってみましたが、複雑な樹皮の模様がきれいに紙に表現されていてなかなか面白い手法だと思いました。いつか自分でも観察会で試してみたいと思います。
トコロジストの会のメンバーたちも、大いに刺激になり、参考にさせてもらいました。たまにはこういう形で観察会をやるのもいいですね。
山田君、また来てください。

城山小学校で自然観察の授業を行いました

8月の観察会~セミの抜け殻観察とマーキング~

今日はいつものコースを歩きながら、セミの抜け殻を拾い集め、最後に抜け殻を種類ごとに分けてみました。

 

その結果、アブラゼミが77匹、ツクツクホウシが12匹、ヒグラシが2匹、ニイニイゼミが1匹でした。
これは昨年8月に、同じ場所で抜け殻マップをつくったときの結果と大体同じです。
7月はアブラゼミよりもニイニイゼミの割合の方が多く、8月になるとニイニイゼミは姿を消し、ほとんどアブラゼミが中心になります。代わりにツクツクホウシが増えてきます。
鳴いている声の種類からもそんな印象がありましたが、抜け殻の数からもこれが確かめられたというところです。

この他、出てきた虫を捕まえて観察したり、マジックで羽にマーキングしたりしました。
池のそばのコナラの幹に、オオカマキリがいたので、羽を広げてみました。全体に黒っぽい模様は確かにオオカマキリ。

 

篠原さんがクルマバッタモドキを捕まえてくれたので、やはり羽を広げてみる。三日月形の黒い模様がきれいに出ている。


アブラゼミがいたので、捕まえて羽にマーキングして放してみた。①と羽に書かれたアブラゼミを城山公園とその周辺で見た方は、みた場所と日時をこのブログのメッセージでお知らせください。

 

2014年

7月

26日

7月の観察会~トンボとセミの観察~

動かないでじっとしているだけでも汗が吹き出してくるような猛暑の中、集まった参加者は10名でした。あまりに暑いので、この日は池の周りだけで観察することにしました。

池の観察の中でも特に面白かったのはトンボの観察です。

実は先週の下見の時に、池の周りを縄張りにしていたオオシオカラトンボを捕まえて、羽に黒マジックでマーキングをしておいたのです。すると今週の観察会の日、やはりそのトンボは変わらず池を縄張りにして哨戒行動をとっていました。

時々ほかの個体がやってくると、オスの場合は追い掛け回して縄張りから追い出します。そして相手がメスの場合は、縄張りに引き寄せて交尾しようとします。個体識別しやすいようにしてやるだけで、そうしたトンボの行動の意味がわかりやすくなりました。

動き回るトンボを目で追いかけるのは幼児には大変ですが、池が小さいのでなんとか見失わないでいられたようです。

その後、水の中のヤゴを捕まえて水槽に入れて観察していたのですが、幼稚園児たちはすでに池のどのあたりを探すとヤゴがいるか分かっているようです。何度もこのイケで遊ぶ中で、ヤゴが好む環境を判別しているようです。

 

最後に、Sさんが地面に落ちていたヒグラシの死骸を拾ってきたので、お腹の部分を解体してみました。

 

お腹というからにはいろいろ内蔵が詰まっているのだろうと思いきや、中はほとんど空洞。胸のあたりには、貝柱のような白い筋肉が2本左右に付いています。この筋肉で胸を大きく振動させ、発生した音をお腹の空洞な部分で反響させてあれだけの大きな鳴き声で鳴いているのです。

 

こうした少し踏み込んだ観察をしてみると、普段見ている生き物が少し違って見えてきて、新たな興味を引き出してくれると思います。

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2014年

6月

28日

6月の観察会を開催しました。

今日は城山トコロジストの会の活動日。
天気はあいにくの雨です。涼しくじめじめした6月らしい気候の中、約30分だけ観察会をおこないました。
先週、城山小学校4年生の授業の対応をしましたが、そのときに今日の観察会のことをPRしたところ、女の子が一人、お父さんと一緒に新しく参加してくれました。
その子は虫があまり得意ではないらしく、虫こぶを割ってルーペでのぞくと、「キャッ」と小さな悲鳴をあげていました。それでも、怖いもの見たさで何度ものぞきこんでいるのがおかしかったです。
新しい参加者が参加してくれると、こちらも新鮮な気持ちになりますね。
今日のトピックは、立派なゴマダラカミキリとエゴツルクビオトシブミ、イトトンボの羽化、ネコノアシという虫こぶです。
次回は、7月。いよいよ夏です。

(箱田)

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2014年

6月

19日

城山小学校で自然観察の授業を行いました

今日は、有給をとって、城山小学校4年生の理科の授業の対応をおこないました。
この活動は、今年の3月(昨年度末)に、娘の担任だった先生からお話しをいただいたのがきっかけで始まったもので、今年度も四季で4回の対応をおこなうことになっています。スタッフは、城山トコロジストの会のメンバーに呼び掛けたところ、4名が手をあげて、私を含め5名での対応でした。
流れとしては、学校の前の緑地の前に集合し、その緑地で1時限目に1組、2時限目に2組、3時限目に3組の自然観察を指導し、4時限目にホールで3クラス合同のまとめをおこなうというものです。

今回扱ったテーマは、4つ。

「ニセアカシアの木はどこまで広がるか」
「クズとコフキゾウムシ」
「ホタルブクロの花のつくり」
「アリとアブラムシ」
ニセアカシアの観察では、実際に林の中に生えている実生が、親木からどのくらい離れているかはかったり、クズの草原では、各自でコフキゾウムシを探してもらったりと、なるべく体を動かした観察を主体にしました。
4時限目のまとめでは、テレビで写真を見ながら、それぞれのテーマをもう少し掘り下げるようなお話をして、最後に城山公園でおこなっている観察会のPRをして終了です。

3月に行った前回のときもそうだけど、この年頃の子どもたちは知的好奇心が旺盛で、観察力も鋭い。幼児とはまた違った面白さがあるなと思いました。

質疑のところでは、かなりの数の質問が出ていたので、子どもたちの好奇心を刺激することには成功したように思います。
終了後の感想文を読むと、こちらが話した内容をよく理解しているなというものの他、
「この林はいつも目にして知っているつもりになっていたけど、こんなに面白い生きものの世界があることに驚いた。理科が好きになりそう。」
なんて嬉しい感想もありました。
残りの4回の活動も、同じ緑地をフィールドにしたいと思っています。そして、一年間たったときに、この場所が子どもたちにとって忘れられないお気に入りの場所になっていたらいいなと願っています。

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